確信した。愛のない大学庭球部は滅びる。いい意味で、みんなバカになれ。
今、大学庭球部では新たに入学してくる一年生たちを迎え入れる準備が始まっています。
いわゆる「新歓」の時期です。
今は、TwitterやInstagramで部の魅力を発信するのが当たり前の時代となっています。
強い大学だから安定して新人が入ってくるという大学は上位の一部の大学だけです。
どこの大学も自ら動かないと人は集まりません。
今回は、一年のうちのもっとも重要なイベントのひとつである新歓に励む現役選手たち、また幹部たちと意識を合わせておきたい話です。
一年生の多くは半年以内に辞めていく
「卒論、よかったら読んでください」
実は、今年卒業する庭球部のマネージャーが、そういって私に卒論を渡してくれました。
今回のテーマで記事を書こうと思ったのは、その卒論があったからです。
その卒論のテーマは「どうしたらメンバーはチームのために心をひとつにできるのか」。
それを、大学庭球部を題材に研究するという、とても興味深い内容でした。
そこには、コーチの私には見えてこない部の現実が記されており、とても勉強になりました。
具体的には、「毎年、入部した一年生の多くは半年ほどの間に辞めていく」という問題を解決するために、二年生以上の部員にできることはなんなのか、それを部員個々人へのヒアリングなどをもとに研究しています。
今回は、そこに記されていた内容ではなく、それと共通する、私の考えを書きます。
それは以前から考えていて、それでも想像の域をでることはなかったのですが、この卒論のお陰で確信に変わりました。
これは、チームの運営を任される部の幹部にとっては、とても重要な話です。前述した新歓の基本ともいえます。
もちろん「そんなの当たり前だよ」という学生がほとんどだと思っています。
そんな方も、改めて見つめなおすよい機会になればと思います。
情熱と愛
今から一年以上前、「大学リーグで「昇格」という目標を達成するためにチームになくてはならない5つのこと」という記事を書きました。そこでも書いているのですが、今回はこの5つの内のはじめの2つの話です。
この2つは、テニスに限らず、大学体育会の生命線であり、基礎となります。
この2つがあれば、その後に続く3つは自ずとクリアできるといってもいいかもしれない。
そう考えています。
その2つが、情熱と愛です。
この言葉を選ぶと少し恥ずかしいと感じる人もいるかもしれませんが、私はこの言葉が一番しっくりきています。
チームが持つ情熱と愛の量で結果は7割決まっていると考えてもいい。
だから、技術指導をするコーチの力など、微々たるものなのです(もちろん残りの3割に貢献しなくてはいけません)。
愛とは?
さらに、今回、卒業するマネージャーの卒論をきっかけに確信したことが、ここで言う愛に関する次の結論です。
愛がなければいずれチームは消えてなくなる。
愛は、チームを存続させるためには必要不可欠なものであり、情熱は、昇格するために必要不可欠なもの。そう考えるとわかりやすいかもしれません。
ここでいう愛とは、やさしくするか、厳しくするか、という話ではありません。
オフの時にみんなで遊びに行くか、行かないか、という話でもありません。
部員同士、誰一人として見捨てることなく、100%心を開ける仲間であるということです。
バカな話も、真面目な話も、同じ温度でできるということです。
これにを無条件に、すべての部員に平等に、できるということです。
いや、「できる」ではなく「する」です。
このチームだと「できる / できない」ではなく、自分が「するか / しないか」です。
チームの愛の量は、あなたが、それを「するか / しないか」で決まります。
ひとりひとりの意識がチームをつくります。
自分が率先して、みんなを愛するのです。
そして、もっとも愛の量が多い選手の温度に他のみんなも迷わず合わせていくのです。
それが、チームが一丸となる秘訣です。チームが変わるかは、あなた次第です。
まず、あなたが、バカをしましょう。
仲間たちと肩を組んで笑いましょう。そうすれば、みんなでバカをやれます。
新歓、楽しんで!
テニスは、真剣に。
一生ものの、最高の仲間を増やしていきましょう!
それではまた、きっとどこかで。