元某大学テニス部コーチブログ

学生テニスプレーヤーへ

就活は「自分を知る」と、それ以上に「相手を知る」が重要。知る手段はこれに限る。

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前回の記事「大学で部活に入ると就活に有利ですか?はい、有利です。その理由を説明してみる。」に続き、今回も就活の話です。

 

このタイミングなので、今年、大手や有名企業を狙って就活している学生には少し遅いかもしれませんが、少しでも多くの方の参考になれば幸いで。

 

毎年の楽しみのひとつに、就活に本格的に動き出す学生からの「他己分析」依頼があります。

 

就活の際によく話にあがる他己分析とは、就活生自身が普段一緒にいる仲間や先生たちに自分の良いところ、改善した方がいいところなどを教えてもらうというものです。

 

学生たちはこれを集めて、自己分析した内容が独りよがりにならないよう、より正確に自分の強みや弱みを理解しようとします。

 

就活をはじめると「自分を知る」ことがとても重要だということはすぐに理解できます。

 

仕事とは、「あなたにお金を払おう」と思ってもらえるくらい社会に対して価値を生み出す行為です。

 

それが実は結構難しい。さまざまなことを経験しないと実際はそのレベルに達っすることができません。

 

そこに達していなくてもお金をもらえてしまうのがサラリーマンなのですが、それに甘んじているといずれ痛い目にあいます。

 

そのため、特に自分はどうすれば前向きな姿勢になれるのか自分の力を発揮するためにはどう考え、どう行動していけばいいのかを知っておくことが、社会の荒波に立ち向かうためにとても重要といえます。

 

自分を知るとは、こういうことです。

 

体育会で活動する学生は、これを聞いて何か思い当たることはないでしょうか?

 

そうです、これらは、スポーツの試合に勝つために知っておかないといけないことと同じです。

 

前回の記事で、大学で体育会庭球部に所属し、テニスに打ち込むことは就活に有利になると話しましたが、これもその理由のひとつです。

 

企業に求める条件から考えはじめるといずれ失敗する

 

よく就活で、自分を知るために考えを巡らせているときにやってしまいがちな間違いがあります。

 

「残業が少ない会社に入りたい」

「有休が使える会社に入りたい」

「給料がいくらもらえる会社に入りたい」

「人間関係の良い会社に入りたい」

 

「これがあれば自分はやる気が出る」

 

その間違いとは、このように企業に求める条件をならべてしまうケースです。

 

私は、これまで出会ってきた企業に貢献している、いわゆる仕事のできる人たちが「やる気のある理由は企業に求める条件がそろっているから」と話しているのを聞いたことがありません。

 

やる気は、もっと仕事の本質的な部分から湧いてきます。

 

これらの条件を基準に企業を選ぶとたいていの場合、いずれ仕事は「仕方なくやるもの」になら下がってしまいます。

 

「自分を知る」とは、もっと仕事の本質を考え、それに対して前向きになれる自分を知るということです。

 

「そんなことをいわれても難しい」そう思う人も多いかもしれません。それを正しく実施する方法は後述します。

 

就活は学生と企業のマッチング

 

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さて、就活の相談にのっていて、もうひとつ感じるのが、多くの学生が次の基本的なことを考えずに行動している点です。

 

学生は、自分が活きる職場を求めています。

企業は、事業に貢献してくれる人を求めています。

 

これが就活の本質です。

 

就活というイベントの流れに身を任せてなんとなく「みんながやっていることをやる。それが就活」ではありません。

 

とりあえずマイナビで新卒の求人を出している企業を検索できるツールを何となく触って、企業の一覧を眺めてみるけど、大量の企業が出てくるだけで何を指針に企業を絞ればいいのかわからない。

 

とりあえずエントリーしてみて面接まで進んだけど、その企業を選んだ動機は特にないから自分が話していることが説得力を持つはずもなく「なんか違う…」となる。

 

これは本質を見れない人の典型パターンです。

 

就活は学生と企業のマッチングなので、「自分を知る」以外にやらなくてはいけないことが「相手を知る」です。

 

相手を知るとは、世の中にはどんな仕事や働き方、職場があるのかを知り、さらには、エントリーする企業では具体的にどのような仕事をすることになり、どのような働き方ができ、どのような職場環境なのかを知るということです。

 

医学部などの専門的な学部ではない、一般的な学部に通うほとんどの学生が、就活の時期が目前に迫ってはじめて「どんな仕事に就こう」と考えはじめます。

 

この場合、就活では、「自分を知る」を整理しながら、平行して「相手を知る」ということをしなくてはいけません。

 

繰り返しますが、就活はマッチングです。相手を知ったうえで対策をしている学生がもっとも内定を取れます。

 

知るすべは社会人から直接話を聞く以外ない

 

ここまで、「自分を知る」と「相手を知る」が重要という話をしました。

 

最後は、ではそれをどうやって達成するか、その手段の話をします。

 

答えは簡単です。身の回りの社会人から直接話を聞くのです。

 

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もちろん、会社説明会や就活フェアなどでも話は聞けます。しかし、一番は、信頼する身近な人の生の声です。 

 

できるだけたくさんの人と話をした方がいいでしょう。

 

当然、仕事にやりがいを感じながら前向きに仕事をしている、いわゆる「できる人」に話を聞けた方がいいのはいうまでもありません。

 

なので、たくさんの人にあたり、中でも前向きな人の話を参考にしながら、自分を知り、相手を知るに努めます。

 

この点についても、大学の体育会に所属する学生は有利です。

 

身近に先輩たちがたくさんいます。さらにその先輩たちの同僚を紹介してもらったり、コーチや監督に相談したり、もう少し上の年代のOB/OGにも協力してもらえます。

 

もちろん、親せきや家族と話をするのも有効でしょう。

 

活き活きと仕事をしている大人たちの話は本当に面白いものです。

 

たとえ、自分が前向きになれる方法がまだみつけられていなくても、先人たちの話を聞いていると気持ちが前向きに変わっていくことさえあります。

 

「先輩や身近な大人たちと仕事についてたくさん話す」

 

これさえすれば、次にやるべきことも見えてきます。企業を検索するツールを触るのはその後です。

 

場合によっては、ツールを使う必要さえなくなります。話をしてくれた先輩の会社が入りたい会社になることもあるでしょう。

 

是非、実践してみてください。

 

それではまた、きっとどこかで。