ガチでやり切れば胸を張って生きていける。何でもいい。好きなことを選ぼう。
仕事がら、学生と関わることが多くあります。これまで本当にたくさんの学生と出会ってきました。
いろんな学生がいますが、関わってきたすべての学生が、今も、そしてこれからも、胸を張って生きていけることを心から願っています。
大学生活を通して、社会の荒波を生き抜く力を大きく育ててほしいと思っています。
今回は、そのためには何が必要か、という話から始めてみたいと思います。
生きる力の基礎は自立
社会の荒波を生き抜く力を備え、幸せな人生を送れるようになるために不可欠なことのひとつに「自立」がある、と私は考えています。
もちろん、さまざまなことが考えられますが、ここでは自立を切り口に話してみたいと思います。
自立とは、自分以外のものの助けなしで、または支配を受けずに、自分の力で物事をやって行くこと(Googleより)です。自立の反対は依存です。
自立している人の多くは、例えひとりになっても、将来のために今自分がやるべきことに集中しながら、前向きに生きています。
逆に自立できず、誰かに依存している人の多くは、ひとりになると、将来に対する不安を抱えながら、後ろ向きに生きています。
「いやいや、私は結婚してパートナーに依存して生きていきますから!」
という人もいるかもしれませんが、私の周りで結婚しているのは前向きに生きている人だけです。
自立して輝いていないと結婚はできない。それが実際のところです。
自立、大事ですよね。
自立している人がやっていること
では、自立するために必要なことはなんでしょうか。
それを知るために、自立している人がやっていることを具体例をもとに考えてみたいと思います。
それができるようになれば自立できたといえそうです。
極端な例ですが、無人島でひとり、生きるために自給自足している人がいるとしたら、それは文字通り、誰にも依存していない、まさに自立です。
この人が初めての冬を迎えたとします。そうなると、寒さをしのぐ必要がでてきます。
暖を確保したいと考え、どうやってそれを実現するかを自分で考えます。
火を起こすのが先か、壁を厚くするのが先か、自分で決めて自分で行動に移し、解決していきます。
このように、目的をはばむ問題と向き合い、それを解決するための活動が何度も繰り返されることが容易に想像できます。
自立している人がやっていることを整理すると以下です。
- 目的を持って活動している
- 目的をはばむ問題と向き合う
- 課題を洗い出し優先順位をつける
- 情報を集め解決策を考える
- 解決するまで活動し考え続ける
- 目的を果たすまで繰り返す
なんだか難しく聞こえるので言い換えます。もっと簡単に言うと以下です。
自分のために、
自分で考え、
自分で決めて、
自分でやる。
つまり、自立するためには、何でもいいので、この経験を積む必要があるということになります。
学生の身近には、これを経験できる環境がたくさんあります。
自立するために必要な経験を積めるのが大学
言うまでもなく、親元を離れ一人暮らしをすれば日常のすべてが自立のための実践トレーニングです。
それ以外の大学生活は、先生や仲間がいるので、彼らに依存してしまうこともあるかもしれませんが、最後は自分で決めるしかないという場面が多いことに気づくはずです。
常に自分の「意志」が試されます。
そして、その最たる場が大学の体育会です。体育会は、社会の荒波を生き抜く力を育てる最高の環境のひとつです。
なぜなら、監督やコーチではなく部員ひとりひとりが主体となっている上、「なぜ自分はサークルではなく体育会で活動しているか」という自分の意志が常に試されているからです。
そして、その答えのひとつが「部活動を通して、生きる力を大きく育てるため」といえます。
決して、昔はよくあった体育会にはびこる理不尽に耐えられるようになる、といった話ではありません。
部活動にガチで向き合うと、前述の「自分のために、自分で考え、自分で決めて、自分でやる」を繰り返さないといけないことに気づける、という話です。
なので、例えばテニスが大好きで、他に熱くなれることがないのなら、他人の目を気にすることなく、自分の気持ちに正直に、テニスに本気になればいいと、私は思います。
自分で定めた「リーグ自戦全勝」や「大会優勝」といった少し背伸びしたゴールをに向かって本気で活動すればいいのです。
そうすれば自ずと、幸せな人生を送る力、生きる力が備わります。
もちろん、テニス以外の何かでも同じです。
それからもうひとつ、少なくても3年間、その目標と本気で向き合うことを私はおすすめします。
その理由は、3年やり切れば「化ける」からです。見違えるほど成長できます。背伸びした目標の達成も現実的なものになり得ます。
もちろん、苦しい時も多々でてきます。それを乗り越えるためにも、好きなテニスを選ぶのは賢い選択といえます。
部に所属し、仲間を大切にし、だけど依存することなく、下手に影響を受けることもなく、自分の意志で、自分の定めた目標に向かって邁進しましょう。
まずは自分のために、次に部のために。
迷っている学生や悩んでいる学生が、これを読んで、前向きに一歩踏み出せたなら、それ以上の喜びはありません。
大学生活を思いっきり楽しみながら、自分の将来ための、価値ある時間にできることを祈っています。
それではまた、きっとどこかで。