元某大学テニス部コーチブログ

学生テニスプレーヤーへ

テニスに必要なメンタル・考え方

試合で緊張しない方法はないが、ほぐす方法はある。誰にでもできるセルフトークとは?

今回もすべてのスポーツに共通する話です。試合の時の緊張にどう対応すればいいか、それを理解するために、次の3つの話をします。 試合の緊張とは?それは受け入れるもの 緊張をほぐす方法は「やること」に集中 意識を集中するための「セルフトーク」 この話…

試合に勝つメンタルとは?どうすれば持てるのか、具体的に説明してみます。

前回「メンタルを強くする方法は、本番で自分と向き合う時間をたくさんつくる以外ない。」と題してメンタルを強化するために必要な考え方について書きました。 今回はその続編です。 重要な大会の試合前、あるいは試合中に、具体的にどうすれば勝つために必…

メンタルを強くする方法は、本番で自分と向き合う時間をたくさん持つ以外ない。その理由。

今回は、メンタルを強くするために理解しておきたいことと、メンタルを強くする方法について書きたいと思います。 具体的には次の2つの話をします。 メンタルに強い弱いはない。もともとみんな弱い。強く見える人は、対処法を知っている人。 その対処法を見…

コロナ対策に正解はない。今は個々人が自分で考え行動することが求められている。

テレビをつければ新型コロナウィルスの話ばかりですね。 この問題は全国民にとって身近な問題であり、他人事ではいけないのだと思います。 これまでわかってきている情報から、個人がやるべきことは、感染しないように、感染させないように、次の3つを徹底す…

プロを観ても技術は真似できない。が、メンタルは丸コピできる。

このブログではわざわざいうまでもないのですが、今回も、試合に勝つ、強い選手になることを目指していることを前提に書きます。 今回はメンタルの話です。是非、以下を試して、メンタルの強い選手を目指してください。 よく「プロのプレーを観ても参考にな…

調子の波がある選手は人として未熟。その理解が勝率を上げる第一歩。

「昨日できたのに、なぜか今日はできない」 「前回の勝った試合は調子よかったのに、今回は調子悪くて負けた」 今日は調子がいい、悪いと話す選手は少なくありません。 しかし、私にいわせれば、それは人として未熟なだけです。 こんな切り捨てるようないい…

デュースや30-30で得点してもガッツポーズしない。という自分ルール。

今回はこれをおすすめします。 これについて考えさせられたのは、少し前にやっていた全豪オープンのナダル対キリオス戦をネット観戦していたときです。 「もしかしてナダル選手は、デュースとか30-30で得点した時はガッツポーズしないと決めているのかな?」…

「良きライバル」がいた方が強くなれるのだから、探してみよう。

「試合は練習をたくさんして、自信を持って打てるようになってからするもの」 そう考えている人は少なくありません。 この考え方は、私が「選手」と呼んでいる、試合で勝つことを目的にしているテニスプレーヤーには、次の2つの理由からおすすめしません。 …

負け試合って意味ある?勝たなきゃ無意味だよね。そうではない。ただ、挑戦しなきゃ無意味。

試合は、最後の最後まで、投げ出すことなく、挑戦し続けなきゃダメです。 長年スポーツと向き合い、指導者の立場も経験する中で、私はこう考えるようになりました。 なぜなら、試合は、読んで字の如く、相手との試し合いだからです。 何を試すのか。 それは…

試合の基本だからできて当たり前。それが自動化。ゾーンはその先にある。

このブログでもたびたび書いているプレーの自動化ですが、私はこれを理解し、追求することが試合で勝てるようになるための近道であり、入り口だと考えています。 あくまでも入り口で、これができて初めてスタートラインに立つわけですが、これができるかでき…

本番で力を出しきれない理由は、やるべきことの順番を守れていないから。

大学庭球部でコーチをしているとさまざまなレベルの選手に出会います。 レギュラー選手の中でも1番手を張れる選手と5番手6番手の選手の実力には割と大きな差が生まれるものです。 部員の中にはその5番手6番手のレギュラーの座を狙う選手もいるのでレベルはさ…

あと1ポイント!という場面について訂正する。大事なのは、意志。

以前「メンタルが弱い選手ほど「あと1ポイント取るだけ」という場面ではじっくりプレーする」という記事を書きました。 これは、メンタルの弱い選手に限らず、すべての選手に共通する話だと私は考えています。 この記事を書いた後に、何人かの選手と会話をし…

ダブルスの落とし穴。自己主張できない選手が試合序盤に陥りがちなこと。

前回の記事「試合に勝つために「相手の弱点を見抜く」をしちゃダメな時がある。」では、相手を観る前に自分を観ろと書きました。 自分のパフォーマンスを最大化し、自分のプレーを自動化することが最優先。相手の弱点を突くのはそれができてから。 前回の記…

試合に勝つために「相手の弱点を見抜く」をしちゃダメな時がある。

テニスの試合に勝つために、できるのならば、相手の弱点を探し、そこを突くべきです。 例えば、相手に以下の弱点があることに気づければ、それだけ試合を優位に進められます。 フォアよりバックの方が不安定 あるいはその逆 スライスの返球率が低い 左右に動…

夢も中長期目標もいらない?年単位の目標と計画を明確化してやり切れば、それだけで輝く。

最近、例えば、2年後3年後といった中長期的な目標と計画はいらないと考えるようになりました。 それは、個人としても、チームとしてもです。 理由は、1年を超える将来には何が起きているかはわからないからです。変化の激しい現代は、外的要因で状況が変わる…

自分なりの「コツ」が変わり続けるのは選手が成長を続けている証拠。

「少し経つと自分なりのコツが変わる。いつまでもさまよっている感じ。これってもしかして、成長できてない?」 このような心配をしたことがある選手もいるのではないでしょうか。 「これさえできればうまくいく!というコツがよく変わる…」 ここでいうコツ…

試合中に嘆いても何ひとついいことはない。試合中の表情は意識的につくれ。

錦織選手の試合を観ていてよく思うことがあります。 他のトップ選手と比較して、嘆いている回数が多い。嘆いている時間が長いと言った方が正しいかもしれません。そして、ガッツポーズが小さい。 もちろん程度の差はありますが、現世界トップ3である、ジョコ…

試合では「自動化」できている技術しか使えない。運動学習でいう自動化とは?

運動学習における3つの段階という話を聞いたことがあるという選手も少なくないと思います。 ある運動を習得するまで、例えば、「バックハンドスライスをはじめて見た」ところから「試合でバックハンドスライスを難なく使えるようになる」までには大きく分け…

相手がいないところに打つのがテニス!ではない。

以前、主にシングルスを想定して、試合序盤は「打つべきところ」ではなく「打てるところ」に打てと書きました。 そこでは、打点にアジャストしきれていない序盤は、オープンコートを狙って技術的に難しいストレートを選択してミスすることを減らすべき。リス…

野心家のみが真に強い選手になれる。その野心は没頭と苦悩の先にある。

前回の記事では、「没頭は「しろ」と言われてできるものではない。いや、それでもできるようになる。」と書きました。 大学のリーグ選手の場合、この「テニスに没頭する」というステップはとっくにクリアしているという選手も多いと思います。 私がコーチを…

没頭は「しろ」と言われてできるものではない。いや、それでもできるようになる。

このブログでも再三伝えていることのひとつに「没頭せよ」があります。没頭こそが唯一、人を大きく成長させる手段だと。 以前の記事「圧倒的な成長をもたらす昨日の限界を超える習慣」でも書いた通りです。 没頭する対象はテニスでも何でもいい。何かに没頭…

結局のところ体に染み付いたショットの質をどれだけ高められているか。

全仏オープンでナダル選手が相手を圧倒しているのを観ていて、これに尽きるなと思わされたのを覚えています。 ジョコビッチ選手を観ていてもいつもそう思わされます。 「打てばボールはそこに飛んでいく」 そういったショットの質。もちろん狙っているわけで…

トニ・ナダル著「ナダル・ノート」に記されたシンプルなメッセージ

我が家はたまに小学生の息子と妻の3人で本屋に行きます。本屋ではそれぞれ別行動。読みたい本を読みにいき、ほしければ買うというスタイルです。 先日、家族で本屋に行った際に私が見つけたのが、ナダル選手の叔父でコーチのトニ・ナダル著「ナダル・ノート…

圧倒的な成長をもたらす昨日の限界を超える習慣

「若いって素晴らしい」 日々成長する大学の選手たちやテニス好きの息子を観ていていつも思わされることです。 いや、本当は年齢は関係ないのでしょう。歳をとった自分の成長率と子供たちの成長率があまりにも違いすぎるために、歳をとったら成長率はなだら…

フェデラー「バックハンドは両手がおすすめ」それでも本人は片手にこだわった。

昨日のウィンブルドン決勝で37歳にして素晴らしい戦いをしたスイスのロジャー・フェデラー選手が、そのすこし前、今年2019年の芝シーズンに入った頃、スポーツメーカーであるWilsonの取材に応じ、次のように話していました。 「自分の子供達には、バックハン…

自分のミスに嘆く時間が長ければ長いほど負けに近づいている

今回は、試合中の振る舞いは勝敗にも大きく影響するということについて書きたいと思います。 もちろん、相手と1対1、ないしは2対2で対峙し、ボールを打ち合うテニスは、相手との実力の差で勝敗が決まります。つまり、例え振る舞いが悪くても、実力が高ければ…

メンタルが弱い選手ほど「あと1ポイント取るだけ」という場面ではじっくりプレーする

以前、ポイント間とラリー中に考えるべきことについて書きました。 そこで、ポイント間は、ミスをしたさっきのポイントのことを考えるのではなく、これから迎える次のポイントをどうやって取るかということだけを考えろと書きました。 過去ではなく、未来の…

「どんな打点でも打てる」より「どれも同じ打点で打てる」の方が強い

今回はテニスの打点の話です。打点の話といっても具体的に「ここで打ちましょう」という話ではありません。 打点がどこかは自分で探してください。打ちやすいところが正しい打点です。 逆にいうと選手ならば、自分で探せるくらいたくさんボールを打って自己…

試合で自分の力を100%発揮するためのヒントがナダルの練習時の姿勢にある。

このブログで度々書いているように、選手なら、試合本番で今持っている自分の力を100%以上発揮することを当たり前にできなくてはいけません。 今回書く内容もその能力を身につけるためのヒントにしていただけると嬉しいです。 実は先日、小学2年生の息子が10…

試合序盤は「打つべきところ」ではなく「打てるところ」に打て

以前、持力(じりょく)と実力という考え方について書きました。もともと持っている力と試合で発揮できた力。勝率を上げるためには、持力をどれだけ試合本番で発揮し、結果的に実力を高めることができるか、それが重要だと。 練習の時だけ強くても意味がない…