輝け学生!圧倒的に打ち込め!圧倒的に打ち込みながら、考えろ!
私がこれまで大学で選手たちに伝えてきたことのひとつに「考えよう」があります。
練習の「質」を上げるのがコーチの役割のひとつです。そのためには考えることが不可欠です。
とはいっても、「もっと考えなさい」と直接伝えているわけではありません。「自分ではどう分析してる?」と問うことが多い、そんなイメージです。
結果的に、選手個々人が練習の中で「自分が勝てる選手になるために、今もっとも強化すべきところ」を意識しながら練習に取り組めるようになっています。そして、練習の質が上がっています。
しかし、その選手が本当に勝てる選手になっているか?あるいは、チームが昇格できるレベルになっているか?という問いに応えられているかは別問題です。
先立つものはどんな時も「量」
練習の質をどれだけ上げても、もし週一回しか練習をしていなければ、大学のリーグで勝てる選手になれるわけがありません。チームもそれでは昇格できません。
質と量。
どんな時も重要なのは量です。
量を増やせば質は自ずと上がります。逆に、質をどれだけ上げても量が自ずと増えることはありません。
テニスも、まず必要なことは圧倒的な経験です。まず試合をたくさん経験する。次にその経験を踏まえて練習を必要なだけする。その繰り返しがベースです。
「考えよう」は、それが前提です。
何であれ圧倒的な経験は必ず自分の糧になる
「リーグ本番を4回経験するまでの3年と半年、あまり興味の持てない授業はほどほどにして、大好きなテニスに打ち込みなさい。いや、テニス一択にする必要はない。やりたいことをすべて、本気でやりなさい」
私は毎年、新入部員向けのオリエンテーションで真面目にそう伝えています。
そうすれば、あなたは必ず、人として大きく成長します。それは中途半端に授業とテニスのバランスを取りにいった時と比較して圧倒的な成長です。
それこそ、就活を成功させる力さえ身につきます。同時に、社会に出てから立ちはだかるさまざまな壁を乗り越える力さえも身につきます。
本当に今、あなたが打ち込みたいことだけに時間を使ってください。中途半端はやめましょう。人生は有限です。
大丈夫です。たとえ大学の授業を一年棒に振ったとしても、それが原因であなたの人生が不幸になることはありません。
もちろん、留年が親の家計に響くのであれば、それは避けなくてはいけませんが。たとえ留年して親に迷惑をかけても、その後「あの留年は俺にとって必要なことだったんだ。お陰で俺はこうなれた。親父、ありがとう。」と言える人生に変えることもできます。
勝てる選手になろう。だから、圧倒的に打とう。打ちながら考えよう。
いや、打ち込むものは何でもいい。悔いのない大学生活を送ろう。やり切ろう。
思いっきり、輝けッ!