元某大学テニス部コーチブログ

学生テニスプレーヤーへ

部内戦どうやってる?空きコマで実施しよう。大学生におすすめの部内戦ルール。

今回は、大学体育会庭球部で実施されているであろう部内戦について書きます。

 

この内容はテニスサークルでも応用できるので是非参考にしてみてください。

 

今回話すのは次の2つです。

 

  • 部内戦とは?
  • おすすめの部内戦ルール

 

前半は「わかっているよ」という方も多いと思うのでそんな方は読み飛ばしてください。

 

部内戦とは?

 

以前の記事「大学のテニス部ってどんな世界?高校との違いやレベル、やり甲斐を解説。」で、大学体育会庭球部の活動は個人戦よりも団体戦がメインになると紹介しました。

 

年に一度、9月に開催される学生テニスリーグで団体戦を戦い、昇格(または、優勝)することが部のゴールです。

 

選手個々人の中間目標は、レギュラーになることです。もちろん最終目標は、本番でチームの勝利に貢献することです。

 

確実にレギュラーに入れる人数は、男子が6人、女子が5人。つまり、部内で上位5~6位に入る必要があります。

 

その番付が部内ランキングです。このランキングはシングルスで決めている大学がほとんどでしょう。

 

レギュラーはこの部内ランキングの上位で決めます。

 

つまり、部内戦とは、部内ランキングを決めるためのシステムといえます。

 

部内戦の運営でもっとも重要なこと

 

まず、大前提ですが、体育会庭球部の部内戦は真剣勝負そのものです。リーグ本番さながら、各選手、本気で上位を狙い戦います。

 

そのガチ勝負が前提の部内戦が盛んな部ほど、個々人の成長スピードは速まり、チームとしてもどんどん強くなります。

 

理由は、真剣勝負は練習以上に選手を成長させるからです。言うまでもなく、選手の競争力も高まり、さらに、「試合慣れ」もできます。

 

つまり、部内戦を運営する上でもっとも重要なことは、部内戦が盛んに実施されるルールを設定することと私は考えています。

 

こちらについては次の記事で詳しく書いているので気になった方は合わせて読んでみてください。

 

 

おすすめの部内戦ルール

 

次に部内戦ルールを紹介します。

 

これは大学によって様々ですが、ここからは私がおすすめするルールです。幹部の皆さんは、自分の所属する部に取り入れられるものがあれば積極的に取り入れてみてください。

 

おすすめ部内戦ルールは次の2つの観点で紹介します。

 

  • 運用ルール
  • 試合ルール

 

それぞれのルールを定める際のポイントと具体的なルールは以下です。

 

運用ルール

 

ポイント1:頻度を上げる

前述の通り、部内戦が盛んに実施される環境をつくりたいため、私は「部内戦月間」のように期間限定イベントとして部内戦を実施することはおすすめしません。

全部員に可能な限り多く、ランクを上げるチャンスを与えるべきです。具体的には、日常的にランキング下位選手が上位選手に挑戦できるものとします。

自ずと競争力が高まり、チームの底上げが実現できるルールに変えましょう。

 

ポイント2:準備期間は設ける

盛んな方がいいとはいえ、レギュラーのかかった試合です。前述の通り、それは本番さながらの真剣勝負です。ひとつひとつの試合の質を高められれば高められただけ、チーム力も高まります。

そのため、今日申し込んで明日実施という状況はNGとします。試合日が決まったら、当日までの間に心の準備ができる日数は確保しましょう。

 

おすすめの部内戦運用ルール

上記の理由から、私がおすすめする運用ルールは以下です。

  • 日常的に下位選手が上位選手に挑戦を挑めるものとする
  • 月1回の挑戦をノルマとする
  • 月2回は挑戦できないものとする(限られたチャンスをものにする力も必要なため)
  • 学年は関係ないものとする
  • ランクが2つ上の選手まで挑めるものとする
  • 挑まれたら断れないものとする
  • 5位の選手が3位の選手に勝ったらその2人のランクが入れ替わるものとする(4位の選手は4位のままとする)
  • 原則、部の練習時間以外の空き時間に実施する
  • どうしても都合がつかない場合に限り部の練習中に1面占有し実施してもよいものとする
  • 試合日程は上位選手への申請日から中2日以上あけるものとする

 

試合ルール

 

ポイント1:実施しやすいルールにする

部内戦が実施しやすい環境をつくるために試合のルールも工夫します。大学の授業は1コマ90分が一般的です。空きコマで勝負の付くルールを採用しましょう。

 

ポイント2:実際の試合に近づける

試合時間を短縮するルールを採用しますが、可能な限り本番のルールである3セットマッチ6-6タイブレークの試合で味わうことになる、試合の流れの変化などが起きやすいルールを採用します。

 

ポイント3:タイブレークの機会を増やす

本番ではぎりぎりの戦いが多くなり、このポイントを取れていれば結果は変わっていたというような試合を勝ちぬかないといけません。同様の理由でタイブレークの機会が多くなります。そのため、タイブレークに慣れておくことも非常に重要です。部内戦の試合のルールでも、タイブレークになりやすいルールを採用します。

 

おすすめの部内戦試合ルール

上記の理由から、私がおすすめする試合のルールは以下です。

  • 3セットマッチとする
  • 1stセット、2ndセットは2ゲームオールから開始する
  • 1stセット、2ndセットのタイブレークは2-2(ツーオール)から開始する
  • ファイナルセットは12ポイントタイブレークとする
  • チェンジコート時の休憩は60秒とする
  • セット間の休憩は90秒とする
  • 部内戦特別ルール以外のルールで実施しないこととする

時間が許せば本番と同じルールで実施すべき、と考える人もいると思いますが、実は私はそれをおすすめしません。

そうすると皆、実際のルールでやれる時間にこだわりはじめます。それにこだわるあまり、ノルマをこなせなくなるというのは本末転倒だからです。

 

今日、お伝えしたかったことは以上です。

 

これを機会に、今の部内戦ルールを再構築し、強いチームを作ってください。

 

それではまた、きっとどこかで。