元某大学テニス部コーチブログ

学生テニスプレーヤーへ

2019-01-01から1年間の記事一覧

試合序盤は「打つべきところ」ではなく「打てるところ」に打て

以前、持力(じりょく)と実力という考え方について書きました。もともと持っている力と試合で発揮できた力。勝率を上げるためには、持力をどれだけ試合本番で発揮し、結果的に実力を高めることができるか、それが重要だと。 練習の時だけ強くても意味がない…

「相手は格下だ」と考えて良いことなどひとつもない!どんな相手もリスペクトせよ

前回の記事でポイントやゲームを取った直後の油断を解消するための話をしました。 また、この油断とは別に、格下の相手に対する油断があると書きました。 今回は、この格下の相手に対する油断を解消するための話について書きたいと思います。 もちろん、勝負…

油断しない選手になるためにテニスのルールを正確に理解する

試合に勝つために戦うテニスプレーヤーたちは皆必ず「油断する自分」と戦う時期があります。 油断が原因で、格下の相手に負けたり、必要以上に試合が接戦になったり。もしかしたら油断している自覚がない選手もいるかもしれません。 正しい知識と強い意志が…

ダブルス力UP!ボレーヤーのプレッシャー不足と決定力の低さを改善したい

学生テニスプレーヤーは皆まずシングルスを想定して練習します。そのためダブルスがわかっていない選手は少なくありません。また、学生の試合には一般のスクールで教わるダブルスの基本が当てはまらないことも多く、学生選手向けの情報が少ないのも事実です…

部を潰すなよ?少数精鋭の正しい進め方

以前、「チームを強化するために主将がまず分析すべき部員4タイプ」と題して、チームづくりの話をしました。 そこでは、「たとえ、選手として必要な努力ができない部員がいても、みんなチームの力になれるから、すべての部員の力を結集することを考えてチー…

輝け学生!圧倒的に打ち込め!圧倒的に打ち込みながら、考えろ!

私がこれまで大学で選手たちに伝えてきたことのひとつに「考えよう」があります。 練習の「質」を上げるのがコーチの役割のひとつです。そのためには考えることが不可欠です。 とはいっても、「もっと考えなさい」と直接伝えているわけではありません。「自…

部活の「声出し」は本当に必要か。その意味を考えろ。時には部の常識を疑え。

これは部活に限ったことではないかもしれませんが、特に大学体育会の現役生にとってOB/OGの影響は大きいものです。 その年の幹部が何かを変える時、特にそれが伝統に近い部の慣習であればなおさら、OB/OGの顔色が気になってしまいます。その対象の多くは昭和…

「勝つイメージ」を持てていない選手はまず勝つ経験をつくるべき

以前の記事にも書きましたが、テニスに限らずスポーツには、持力(じりょく)と実力が存在します。そして、実力をどこまで高められるかは技術面よりもメンタル面や思考力で決まります。そのため、技術面で格上の相手に勝てることがあるというのがテニスの面…

打った直後から相手の打点の分析をはじめれば次の一歩目が早く正確に出る

テニスはよく「時間と空間の奪い合い」といわれています。これをもっとわかりやすくいうと「打点の奪い合い」です。 テニスは、相手が打点に間に合わない状態、打点に入れない状態をつくるゲームです。 なので、相手の打点がどうなっているか把握することは…

シャポバロフのようにYouTubeを日常的に観てプロの真似をせよ!

今話題の若手選手、カナダの20歳、デニス・シャポバロフ選手も次の動画で、「ジュニアの頃からいつもロジャー・フェデラーを観て、テニスコートではロジャー・フェデラーを真似していた」と話しています。 Toronto 2014: @denis_shapo first practises with …

強化すべきショットの優先順はテニスの原理から考えるとまずサーブ

人生は有限です。 目標を設定して活動する場合、限られた時間の中でどうすればそのゴールにたどりつけるのかを考えることは目標達成に不可欠です。 例えば、私がコーチを務める大学のテニス部の場合、ゴールはリーグ昇格です。リーグ本番は年に1回。本番まで…

スポーツは言語で考え実行するものではない!映像でイメージして実行するものだ

以前の記事でも書きましたが、私には息子がいます。今7歳で4月からは小学2年生です。時が経つのは早いものです。 私の子育て歴もまもなく8年となるわけですが、これまでに息子からたくさんのことを学んできました。 そのなかのひとつに以下があります。 「す…

大坂なおみから学べ!頭脳派でない選手は頭脳派とチームをつくるしかない

まず、失礼を承知で言い切りますが、大坂なおみ選手の強みは頭脳ではありません。 大坂選手の強みは、あの恵まれた身体が生み出すパワーと技術力の高さが生み出すショットの精度です。 大坂選手も「コートでは、私は3才児」と話しているように、自分自身もそ…

ナダルも8割クロス?まず習得すべき基本戦術!シングルス編

試合に出るようになってから、勝てるようになるまでに、選手の前にはたくさんの壁が立ちはだかります。 そのひとつに「ポイントを取るまでの流れが見出せない」という問題があります。今回は、この悩みを解消するヒントとなるシングルスの基本戦術について書…

試合に強い選手は「練習よりも試合」をしている、知っている

あなたのテニスのゴールは何ですか?テニスでどんな結果を得られればあなたの心は満たされますか? 今回はまずこの問いについて、自分の答えを確認してみてください。 その答えは大きく次の2つに分けられます。 勝利 上達 主に試合に勝つためにテニスをして…

チームを強化するために主将がまず分析すべき部員4タイプ

以前、優勝できる選手とできない選手の差は地頭と強い心を備えているか否かと書きました。 さらに地頭と強い心を育ててくれるコーチがやっていることについても書きました。特にはじめは地頭を育てることが重要と。 そして前回の投稿では、その育て方のヒン…

優勝する選手になるために不可欠な地頭と強い心

前回、優勝できる選手とできない選手の差は技術ではないと書きました。技術や身体よりもまず地頭、次に心を磨くことの方が重要という話をしました。 今回はその続編です。選手の頭と心を育てることの重要性をわかっているコーチが考え、実践していることを事…

優勝できる選手とできない選手の差は技術ではない

昨年末、小学1年生の息子が大会4回目の挑戦にしてはじめて優勝しました。 実際の表彰式の様子 それは10歳以下のオレンジボールの大会で、この日は小学1年生~3年生の計10名が名誉をかけて戦いました。 オレンジボールの大会といっても羽子板テニスではありま…

試合で勝てない原因が基礎体力にあると突き止めた選手の話

フェデラーは言っています。 勝つために必要なことだと納得さえできれば、トレーニングはそんなにつらいものじゃない。 これは雑誌「テニスマガジン」の特集となっていたフェデラーのインタビュー記事にあった言葉です。 勝つために今の自分に本当に必要なこ…

強打!強打!そして自滅… を卒業するために知っておくべきテニスの本質

私がコーチを務める大学のエースで、部員の中でもっともテニスを知っていることからメニュー係を任されていた選手がいました。 今回は、彼から練習メニューを決めるために事前に意識合わせした内容を共有したいと思います。 彼が部の選手たちを見ていて「改…

エースなのにさらにどんどん強くなる選手が踏んでいた4つのステップ

今回は、私がコーチを務める大学が昇格という大きな目標を達成した年のエースの話をしたいと思います。 その選手は4年生で、チームのムードメーカー。どんな場面でもチームを引っ張り、部員全員から慕われていました。 何よりもコート上でプレーする姿が素敵…

大学リーグで「昇格」という目標を達成するためにチームになくてはならない5つのこと

以前、私がコーチを務める大学の男子テニス部が「昇格」という大きな目標を達成しました。 その年にOB/OGの方々が主催してくださった祝勝会の挨拶で私が話した内容を文字に起こそうと思います。 今回は、コーチというよりも監督に近い立場から、技術的な話で…